【作ってみた】アイダホ ジェム(2020) ペールエールのフレーバーとアロマ

「Idaho Gem − アイダホ ジェム(2020)」を使用したペールエールのフレーバーとアロマを知るために実際に作ってみました。あえて、他のホップと混ぜずペールエールをつくり、その特性を探ります。

The HOP CHRONICLES | IDAHO GEM (2020) PALE ALE

この記事は原著者（Brülosophy）の許可を得て翻訳・公開したものです。

著者: Paul Amico

Idaho Gemは、意図的に交配されたのではなく、発見されたホップなので、遺伝子は不明ですが、2010年代半ばにグッディングファーム（Gooding Farms）からリリースされて以来、むしろポジティブな評価を得ている品種です。Idaho Gemは、発見され、現在栽培されている州からその名を取り、キャンディのようなレッドベリーやチェリーの香りとともに、ダンク、フローラル、シトラスの特徴を付与すると説明されています。

アルファ酸と油分を多く含むIdaho Gemは、最近人気のホップアップ系スタイルに理想的な品種のように思われる。私はまだこの比較的新しい品種を自分の醸造に使ったことがなかったが、この品種について良い評判を聞いていたので、ブラインドテイスターがIdaho Gemだけを使ったペールエールをどう思うかを見るのが楽しみであった。

実際に作って、ホップのフレーバーとアロマを探る

このバッチは標準的なHop Chronicles Pale Aleのレシピで、苦味を抑えるためにケトルホップの添加を少し調整しました。

Idaho Gem Pale Ale

レシピの詳細

発酵させる材料

使用するホップ

使用する酵母

醸造メモ（水のプロファイルなど）

Water Profile: Ca 83 | Mg 7 | Na 8 | SO4 150 | Cl 58

レシピのダウンロード

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私はまず、麦芽の計量と粉砕の前に、あらかじめ目標のプロファイルに調整したRO水をコントローラーのスイッチを入れて温めることから始めました。

水を適切に加熱した後、私は麦芽を取り入れ、ケトルホップの添加を準備する前に、糖化温度を理想の温度として、152°F/67℃を維持するようにコントローラーをセットしました。

60分のマッシュレスト完了後、麦芽を取り出し、レシピに記載されている時間ごとにホップを加えながら60分間煮沸しました。煮沸が完了したら、消毒した発酵槽に移す間、CFCを使って麦汁を冷やしました。

屈折計で測定すると、麦汁は目標のOGに達していた。

14 ˚Bx = 1.057 OG

次に、Imperial Yeast A07 Flagshipを1パウチ、麦汁に直接投入しました。

66°F/19°Cで2週間発酵させた後、比重計でFGを測定して確認したところ、このビールはFGに到達していました。

1.009 FG

発酵が完了したので、CO2が充満した樽にビールを移しました。

充填した樽をkeezer（キーザー）に入れ、一晩で炭酸を発生させ、その後ガスをサーブ圧まで下げました。 1週間の調整後、ブラインドテイスターに提供し始めました。

つくものビールの評価方法

参加者に、風味を評価する前に、ビールの香りのみに注目するよう指示しました。各アロマとフレーバーの記述子について、その特徴の強さを0〜9のスケールで記入してもらい、0評価はその特徴を全く感じないことを、9評価はその特徴が非常に強いことを意味しました。データを収集した後、各アロマとフレーバーの記述子の平均評価を集計し、分析しました。

実験結果

このビールの評価には合計24名が参加し、全員がアンケートに答えるまで使用したホップ品種を知らせてませんでした。各ディスクリプタの平均的な香りと風味の評価をレーダーグラフにプロットした。

平均的なフレーバーとアロマの評価

参加者が最も顕著であると支持した3つの特徴

参加者が最も目立たないと答えた3つの特徴

ホップの辛味/強さを評価してもらったところ、ほとんどのテイスターがマイルドから中程度の辛味であると認識しました。

そして、テイスターに、そのホップがよく合うと思うビールのスタイルを指定するようにお願いしました。

最後に、参加者にホップ特徴をどれだけ楽しめたかを1〜10で評価してもらいました。

著者の感想: このIdaho Gem Pale Aleから最初に感じたのは、メロンとフローラル、そして遠くにリンゴと洋ナシ、トロピカルフルーツが見えました。面白いことに、この香りはビールを注いでいる間が一番刺激的でしたが、グラスに注ぐと少し弱くなったようです。味は香りとよく似ていますが、鼻で感じたよりも舌で感じた方が少しフローラルな感じがしました。

まとめ

現代では、ホップの新品種は科学者によって意図的に育成され、その子孫がどのような特性を持つか、少なくともある程度の見当はついています。しかし、かつてビール醸造に使われるホップはすべて、栽培される前に「野生」で発見された時代があり、それはIdaho Gemが他の古くからある品種と共通するものである。そして、このような遺伝子が不明な新しいホップが、現代のビアードリンカーが求めるジューシーな果実の特徴を備えているという事実は、Idaho Gemをより興味深いものにしている。

Idaho Gemだけを使ったペールエールを評価した人が指摘した最も顕著なアロマとフレーバーの特徴は、トロピカルフルーツとシトラスで、オニオン/ガーリック、樹脂、草、ベリーは最も支持されなかった特徴であった。これは、Idaho Gemがレッドベリーの強い香りを与えるという記述子に反するものですが、トロピカルフルーツとシトラスの評価が高いことから、このホップは多くのテイスターに支持されたスタイルであるモダンペールエールとIPAにうまく適合することが示唆されています。

Idaho Gemの記述子から、私はかなり刺激的であることを期待していたが、このシングルホップペールエールにおけるその特性はややマイルドであった。多くの新品種がホップ爆弾に使用されるために品種改良されているが、Idaho Gemは自然の中で発見され、アメリカンウィートビールやモダンケルシュのような攻撃的ではないスタイルに美しく合うと感じる特徴を持っているため、私にとってはこれは実際に良いことであった。IPAで他の品種と相性が悪いということではなく、きっと相性が良いと思うが、もっと繊細なスタイルで少量使用したときにどうなるのか楽しみだ。

Sonnet hops are available now at Yakima Valley Hops, get some while you can! この品種について何か感想があれば、下のコメント欄で共有してください。

出典元

The Hop Chronicles | Idaho Gem (2020) Pale Ale